ブログ
その他
~ 乳がん検診で異常が見つかったらどうしたら良いの? ~

こんにちは😊JUNレディースクリニックです🏥
本日は「もし、乳がん検査で異常が見つかったらどうしたら良いか」をお話いたします。

まず、乳がんは、乳房のどの部分に出来るのでしょうか?
乳房は、「大胸筋」という胸の筋肉で支えられており、大きく分けて二つの組織から成り立ちます。
◆乳腺組織…乳汁を分泌する
◆脂肪組織…乳腺を支えている組織
乳腺組織は、
◆小葉…乳汁が作られる
◆腺葉…小葉が集まったもの
◆乳管…小葉で作られた乳汁を乳頭に運ぶ
に分かれており、乳がんは、乳管(約90%)あるいは小葉(5〜10%)の細胞に発生する悪性腫瘍です。
【転移について】
乳がんが発生した場合に一番転移しやすい部位がリンパ節です。特に乳房近くの脇のリンパ節へ転移する可能性が高いです。乳房の自己検診をされる場合には脇も触ってください。乳房には異常がなくても、脇にしこりが触れる場合は受診してください。

再検査になるかた全てが陽性というわけではありません。
判定は5つのカテゴリーに分かれ、カテゴリー3以上が再検査となります。
また、所見には以下のようなものがあります。
◆マンモグラフィーの所見…石灰化、高濃度乳房、腫瘍、局所的非対称性陰影
◆乳腺超音波(エコー)の所見…のう胞、腫瘍、低エコー域
また、乳腺疾患には
1.乳腺症
2.乳腺のう胞
3.乳腺線維腺腫
4.乳がん
などがあり、必ずしも全員が乳がんというわけではありません。
厚生労働省によると、2019年度に乳がん検診を受けた約234万人のうち、「要精密検査」と判定されたのは全体の6.3%にあたる約14.8万人でした。精密検査の結果、がんが見つかった人は6,949人で、がん検診受診者全体の0.3%、精密検査数のうち4.7%にあたります。
要精密検査、と判定されても、その中でがんと確定する人の割合は5%未満です。
「要精密検査」=乳癌ではないので、必要以上に心配しなくても大丈夫ですが、必ず再検査を受けるようにしましょう。


再検査の方法には、以下のようなものがあります。
◆細胞診:穿刺吸引細胞診
◆組織診:針生検(Core needle biopsy)
◆マンモグラフィー
検診で1方向のみの撮影だった場合には2方向で撮影し直すことがあります。また、検診の際の画像を確認できない場合も改めて撮影を行う場合もあります。
◆乳腺エコー検査
精密検査ではほぼ必須の検査です。検診でエコー検査を受けている場合でも改めて検査させていただきます。

乳がんは、早期発見が重要とされています。
早期発見なら乳房を温存するなどのの治療法も可能であり、また、生存率が非常に高いがんでもあります。ステージ0、1であれば10年生存率は約90%以上です。
乳がんが「見つかる事」が恐い事なのではなく、「知らないまま」が恐い事なのです。少なくとも2年に1回は乳がん検診を受けるように心がけましょう。